Sunday, 30 April 2017

チラリズムを超えた何かを感じたらすぐに走って逃げるのが一般的

 街を歩いていると、よく見られる。
 よく見られるというのは、他人が私をよく見るということだ。ちらりと見る。見られたことが分かる程度に、ちらりと見る。老若男女関係なく、誰でも彼でも、ちらりと見る。いつからそういうことになっているのか、記憶にない。が、何故かちらりと見る。見られるのだ。
 それに対して、自意識過剰じゃないかと言われたりもするが、そういう方と一緒に歩くと、『確かによく見られているね』と納得してもらえる。三人ほど、納得してもらえた気がする。それぐらい私は、自薦他薦ともに認める、見られている人なのである。

 それに対しての対策ということでもないのだが、今度見られていることに気付いたら、ウィンクしようという話になった。私の左側から見る人に対しては左目で。右側を歩いている人には右目でウィンクだ。それでも見るのを辞めない人には、両目でウィンク。それでいこうという話になった。

 そういう話になった直後の、外食時の出来事だ。
 隣のテーブルにカップルが座った。案の定、彼女の方がちらちらと私を見ている。見てくると言った方がいいだろうか。彼氏の方は見ていない。彼氏は、彼女の方をよく見ている。それが普通だ。なのに、彼女は私をちらちらと見る。彼氏は料理を食べたい。彼女は私を食べたい。そんな、チラリズム。彼氏は彼女も食べたいよな。彼女は料理も私も食べたいということか。よく分からないが、気持ち悪い視線が何度も続いていることだけは、確かである。

 私も私で食事に集中したいので、次に私を見ていることに気付いたら、こちらから見てやることに決めた。さっと見る。ちらりとではなく、さっと見てやるのだ。覚悟しておけ。心でつぶやきつつ、チャンスを伺う。

 きた! ちらりと見て、そのまま長々とこちらを見ている。よし。こちらもさっと見てやるぞ。そう思ってさっと見た。

 ブスだった。私の視線の先には、1人のブスがいた。
 何だそれと思われてもしかたない、何だろう、お前が言うなと言われてもいい、ブスだった。もう、何だろう、最初の感想がそれ。直感がものを言う。その直感が『ブスだ!』と告げている。普段は私も直感もこういう言葉を使わないのだが、何故だろう、今回に限ってはこれだった。
 そして、あまりにブスだった為にウィンクすら忘れてしまっていた。ああ、しまった。痛恨の極みだ。

 こういう感じの女性。肩肘ついて私を見ていた。

ああ、違う。これは何だろう、似ていないな。ということで書き直した。

 これこれ。こんな感じの、恐ろしいことに若い女性でブスだった。こちらが見ても視線をそらさずじっと見る。気持ち悪いことこの上なかった。その後、ささっと帰ったのは言うまでもない。

 綺麗な女性でも、ウィンクは厳しかったかもな。さすがに料理中の相手にウィンクは厳しい。通りすがりでさっとならまだしも。
 でも、あのブスにはどうにも厳しかっただろう。どのみち。夢に出そうだと思ったが出てこなかったので良かった。助かったというべきだろうかな、ワトスン君。

 通りすがりの人にウィンクした時には、ここであらためて書きたいと思う。自分に対してもまた、乞うご期待。

.

Wednesday, 19 April 2017

いつだってその瞬間は目の前に


キスをしよう

好きな人とキスをしよう
好きなこととキスをしよう

両腕をまわして
笑ったままで
好きな人と
好きなこととキスをしよう

あっぱれな天気が好きなら
あっぱれな天気とキスをする
両腕をかかげて
晴れ晴れしい空の腰に手をまわし
お互いが笑ったまま
キスをしよう

音楽が好きなら
絵が好きなら
映画が好きなら
歩くのが走るのが眺めるのが食べるのが好きなら
それらとキスをしよう

ラーメンと目があった瞬間に
探していた本が偶然にも見つかった瞬間に
休日前の夜更かしが始まった瞬間に
好きな携帯の図面を眺め始めた瞬間に
思わずキスしたっていいじゃないか

キスしたいと思ったのなら
相手だってキスしたいと思っているかもしれないんだ

目をつぶらなくてもいいキスだってあるんだぞと
軽快な音楽と方眼紙の上を走り回る鉛筆に両手両足からめて僕はおもう

さあ
好きな人と
好きなことと
上手も下手もない

思い切って
キスをしようぜ

.

Monday, 3 April 2017

空気入れにもファンキーなシンボルマークを

 久しぶりに森山直太朗を聴いている。どこもかしこも駐車場という歌もいいが、嗚呼という歌もいい。気持ちよく聴いている。

 これまた久しぶり。自分にとっての、大きい買物。臨時収入があったわけでもなく、まさに衝動買い。正確には衝動買いとは言わないかもしれない。何しろ、10年以上前から探していた代物なのだ。あれは確か、23歳だか24歳だか、そこらへんの頃。ああ、あれが欲しいなあ。売ってないべなあと思いながら、レンタルビデオ屋に入ろうとしたその時。それは突然現れた。

 ペニーファージングという名の自転車。ペニーファージングというジャンル。産業革命時に逆戻りしそうな代物。だるま式とも言ったりするが、ここはまあペニーファージングが正解というところだろうか。
 夕方遅く、すでに暗闇に覆われていたビデオレンタル屋の入口前を、颯爽と駆け抜けたのがこの自転車だった。茫然自失。あるじゃないか。あるじゃーないかー! それから、この自転車を探す旅が始まった。

 わくわくする。無条件でわくわく。まいりました。これでわくわくしないわけがない。
 大きい前輪が力となる。後輪はうまいことバランスを取る。大小のタイヤ。ぱっと見、馬鹿兄弟のようにも見えなくもないが、そこはそこ。こいつはこいつ。
 何しろ、今はまだタイヤの空気も入っていないし、それ以前にブレーキがついていない。公道を走ることが許されていない状態だが、そこはそこ。少しずつだぜ、ワトスン君。

 おかげさまで今朝からずっと『自転車のチームでも作るか! おい!』とつぶやいていた。もちろん、ペニーファージングオンリーの自転車チーム。海外ではこれでレースが開催されていたりするから、チームがあっても不思議でも何でもない。これで四国まで行っちゃう? 途中で疲れてもいいべさ。旅の疲れは仕事の疲れよりも遥かに気持ちいいものだ。

 この自転車を Mr Black Sweat と名付けよう。黒い汗。ファンキーなやつがやってくる。大きいタイヤと小さいタイヤ。ファンキーな音楽に必要不可欠な大小のタイヤ。ステッカーも作ろう。いかした音楽が浮かんできそうなステッカーを作ろう。
 本格的なペニーファージングは、ひとまず先にとっておく。何しろ、ebayあたりで買おうとすると、50万はしてしまう。そこまで本格的なやつはまだ早い。ペニー初心者だもの。まずはこれで街を闊歩するのだ。

 ミスター黒い汗。この街に、ファンキーなやつがやってくる。

.

Sunday, 2 April 2017

いつだってそこにさらわれた姫がいる

 小学生後期から中学生の頃によく遊んだものや好きだったものが、その人が本当にやりたいことなんだ的なことを見かけたことがある。
 私はその頃、馬鹿みたいに漫画やゲームを作っていた。

 家に帰ってはノートに描く。漫画はもちろんのことバトル漫画。ドラゴンボールの影響というか、ドラゴンボールを自分が描くとこうなるという、まあそうなっちゃうよねという内容だ。何話も何話も戦う。戦う理由がなんだったかは、本人たち以上にわかっていなかった。かめはめ波の変名を何にしたかなあ。さすがに覚えていないな、ワトスン君。ただ、かめはめ波はよく描いてた。あれは面白いんだよな。手から出すだけにとどまらず、お腹や頭からかめはめ波を出した。頭から出した時は、太陽拳との違いがいまいち表現できなかった。言葉で説明してたなあ、確か。幼き頃の冒険談の一つだ。

 授業中にもよく描いていた。社会の授業中に先生が『こらぁ!いい加減にせんかあ!』と急に怒り始めた。どうしたんだ急に? と思って顔を上げたら私を睨みつけていた。メガネをかけていたあの先生、元気かな。

 家に帰ってはノートに描く。ゲームもよく描いていた。最初にやるのが地図作り。これが全てと言ってもいいぐらいのもの。さらさらと描く。まずは輪郭、そして山を川を平野を書き込んでいく。街、城、洞窟、塔、色々なものを書き込み、国を作る。名前を決め、文化を創造する。コスチュームもイメージするが、それを表現する力がなかった。主人公の街を決め、進め方を想像する。だいたいは始めの方を描くだけ描いて、挫折するんだけど、地図を描いて主人公の街を描くところまでは、何作も出来上がった記憶がある。最後まで作っていないのに、続編! と銘打って作ったものまであった。

 ここで一番大きかったのは、実際のゲームではまずできない、自分の好きな形にすることが出来たことだ。キャラクターのサイズなどはもちろん、バトル画面や移動中の画面なども、こういう風にしたいということが作れたことが大きかった。

 中学生のある頃、自分の理想に近いゲームと出会った。摩訶摩訶というゲームである。
 バトル画面の主人公や的のサイズ、コマンドウィンドウやその他もろもろ。『ああすごい! これは俺が作ったのか!』と錯覚してしまう色合い。ストーリーやキャラクターデザイン等はさすがに違ったが、一目で気に入った私だった。

 今、手元にそのカセットがある。当時はお金もなく、手に入れることすらできなかったゲームが、なぜか手元にある。当時発売された攻略本まである。スーパーファミコンだけがない状態だ。本体があったらやばいなあ。冒険に出ちまう。出ちゃうよなあ、ワトスン君。勉強しろよと自分に言い聞かせながらも、やっちまうぞ。

 今でも、地図を作ってしまうことがある。雲を見て想像するし、水たまりの形を見て『お! いい島だな』と思ったりする。みかんの皮やリンゴの皮をむく際に、地図を作ったりする。想像は無限だよな。時間は皆平等だけど、想像だってそうだな。時間と想像は平等だぜ。

.

Thursday, 23 March 2017

出口が一緒だからねということをつい忘れそうになる

 何かを食べたら、何かが出る。人はこれを快便と呼ぶ。

 朝、パンを食べる。1時間もしない内にお腹が痛くなり、トイレへ。昼、ご飯を食べる。1時間もしない内にお腹が痛くなり、トイレへ。夕食、次の日の朝食、昼食。ほとんどが以下同文。
 間におやつを食べる。俗にいう間食。ポテトチップス。チョコレート。それらを食べる。1時間もしない内にお腹が痛くなり、トイレへ。ポテトチップスを1袋食べても、チョコレートを1枚食べても、同じ。1時間もしない内にお腹がどうたら、トイレへ直行。

 何かを食べたら、何かが出る。人はこれを快便と呼ぶ。
 私は言おう。これは快便ではない。何かを食べて、何かが出ない時点で便秘なのだ。

 朝の4時に起床し、四国へ日帰り出張をした日に書く内容ではないが(止まらぬ頭痛と喉の痛みはロキソニンでどうにかなっているが)、どうしても書きたくなったので書き始めた。

 1人で食事をすると、どうしても早く食べてしまう。食事終わりにお腹が痛くなり、トイレへ。人と食事をしていると、1人の時よりもゆっくりと食べる。なので、自然と食事中からお腹が痛くなる。大概は我慢する。食事中にトイレへ立つ? そんなことをしている人を見たことがあるか? ある。私だ。我慢ならずにトイレへ立つことがある。何しろ、お腹が痛くなるのだ。トイレへ行かずどこへ行く?

 何かを食べたら、何かが出る。人はこれを快便と呼ぶし、私は出ないことを便秘と呼ぶ。

 一方的な情報を見て、読んで、何かを知った風な気にならないように。
 一方的ではない、どちらの情報も見ていると思って、感じて、何かを悟った風な気にならないように。

 何かを食べたら、何かが出る。人はこれを快便と呼ぶし、私は出ないことを便秘と呼ぶ。
 情報もまた、これに通ずることがあるぞよ、ワトスン君。トイレから言うことではないかもしれない。が、私は言おう。

 人はそれを、快便と呼ぶし、私は便秘と言おう。

.

Sunday, 12 March 2017

日が昇って見えなくなるまでの間に僕らは

 掃除だと思って窓を開けると、掃除の前にくしゃみが始まってしまう。これがどうにも止まらない。花粉の仕業なのか、掃除を怠っていた埃の仕業なのか。とにかく、止まらないくしゃみのおかげで、掃除がノロノロとしか進まない休日だ。

 最近、ログインがどうにも面倒だ。
 ログインというか、パスワードを打ち込んでのログイン。これがどうにも面倒。私は、サービスごとにパスワードを変えているので(それぞれが関連が全くない文字列)、すこぶる面倒くさい。MacBook Airを久しぶりに立ち上げると、再ログインしてくださいのアラートがばんばんくる。その都度、打ち込む。しかも二段階認証だから、携帯電話も使ってのログインとなる。セキュア的にいいが、これがほとんど毎回となると面倒極まりないのだ(頻繁に使っていれば別なんだろうけど)。
 声紋認証でも指紋認証でもいいから、ここいらへんをささっとできるようになって欲しいなあと思いつつ、ワードプレスにログイン。ああ、面倒くさいぜえ、ワトスン君。

 Steven Tyler の We’re All Somebody From Somewhere というアルバム(自身初のソロアルバムでカントリーミュージックな作りになっている)を聴き漁っていたからか、カントリーミュージックに興味が出てきた。昔々のものから手を出すかなと思いながらも、ひとまず最近のものに触れてみる。

 Chris Stapleton の Traveller というアルバムを発見。上記の動画は、そのアルバムの中の一曲である。
 いいねえ。いい。すごく若く見えるけど、実際に若いはずだ。カントリーミュージックって(勝手な偏見だが)、歳食ったおっさんが延々とやっているイメージがあったから(あくまで偏見)びっくりだけど、ここからさらに味が出てくるのだろうかな。

 プリンスのことを考えると、なぜかファンキーな曲以外に手を出したくなるんだよな。最近の傾向。散歩中に聴く曲も、プリンスを聴いたりもするけども、なぜか他のジャンル? のものにいくことが多い。理由はわからないけども。

 そんな中で、これまた久しぶりにブルースに手を出してみるか! と素人全開な気分で Apple Music で検索してみる。見つけた。Corey Henry の Lapeitah というアルバムだ。見つけて、聴いてみたが、これはこれで、ど真ん中のブルースじゃなくて、ファンキーな感じだ。おっと。結局、そこに来るのか? と思いつつ聴き進める。これもこれで、いいねえ。

 検索して出てきた動画は、これまた違ったものだ。いいね、これもいい。オルガンは好きな楽器の一つっす。たまんないっす。

 窓を閉めていても、くしゃみしちゃうのはどうにもならないんだぜえ、ワトスン君。洗濯が終わったぞ。音楽を鼻歌交じりで演奏しながら、勇気を持って干してみるかなあ。

.